雨の朝、
いつも何らかの理由で止まったり
遅れたりするJR中央線は、
今日も遅延で混雑していました。
隣にいた30代位の男性が急に、
前に向かい合って立っている20代位の男性の目を
にらみ始めました。
しばしにらみ合う2人。。
「肘ぶつけてくんな。向こうスペースあるだろう、
詰めろよ!」
「・・・(にらみをきかせている)!!」
緊迫感のある光景が目の前で始まりました。
緊張が漂う場面が苦手な私は、
「これがBL小説とかで、
恋のスタートだったらいいのに!」
と必死で妄想して、ストレスを逃がそうと苦心。
幸い、言われた20代の男性の方が、
にらみをきかせつつ、結局は詰めてくれたので
事なきを得ました。
話が急に変わりますが、
ちょうど前日の夜、
西荻窪の旅の本屋さん「のまど」にて、
元祖バックパッカーで、旅行作家の下川裕治さんの
トークイベントがありました。
下川さんは、力の抜けたトーク、
どんな逆境の中でもおかしいことを見つけたり、
工夫をすることで、
大変さを面白さに変えてしまえる人です。
毎回のようにトークイベントを聴かせて
いただいているのですが、
ゆるくてユーモアのあるお話の最後には
必ず深く鋭い観察眼に基づいた
生きて行く上で大切なことが語られ、
いつも学ばせていただいています。
この日は、
人には絶対にお勧めしないけど、
という前置きで、
インドの寝台列車の話がありました。
座席の指定をとれようが、
とれなかろうが、
激混みの車内では関係ない。
人がわさわさ乗り込んできて、
一つの寝台には平均3人が寝泊まり。
ハンモックを自作したり、
床に寝たりして、
上下2段、4つの寝台で構成される
ひとつのコンパートメントには
結局20人がぎっしりした状態で、
3泊4日位の旅が続く。
いつの間にか、
そこには皆の連帯感が生まれるそうで、
泥棒する人もいない。
指定券を持っている人が持っていない人を追い出したり
威張ったりすることもなく、
リーダー格の人が出てきて皆に指示して
区画?分けが行われ、
助け合いながら旅が続くそうです。
車内には女性もいて、
ある朝下川さんが目覚めると、
20代位の女性が
下川さんの太腿を抱き枕にして寝ていた
という事件もあったそうです笑。
その話を聞いた後だと、
今朝の通勤電車の中の光景が、
「ち・・ちっちぇえ・・・。」
と感じます。。
どんな状況でも、
多少イラッとしても、
その状況を笑いに変えたり、
発想の転換で、
同じ時間を楽しく過ごすことはできると思います。
そう考えながら、イライラした通勤電車の中で
目をつぶり、
きらきらしたお花畑を想像し、
周囲でギュウギュウしている人たちが
全員シャイニーのメンバーだと思いこんだら、
そこが天国になりました。
(どうしよう目を開けられない)
(*^_^*)